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墓じまいの費用と進め方|伯父が「100年分」遺してくれた墓と、遺族としての判断

PR本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。私が実際に経験・検討したことをもとに、当事者の目線でまとめています。

伯父を自死で亡くしてから、私はいろいろな「故人にまつわる手続き」を、甥として一人で進めてきました。役所の手続き、相続、遠方の実家の片づけと売却。そのなかで、最後まで残った問いのひとつが「お墓をどうするか」でした。

正直に書くと、私自身は墓じまいを”した”わけではありません。伯父は生前、お墓の費用を、ずっと先の分まで——聞いたところではおよそ100年分——前もって精算してくれていました。遺された私たちが、墓の維持費を一切払わなくていいように。だから私の手元には「すぐに墓じまいをしなければならない」という差し迫った事情は、ありませんでした。

それでも私は、墓じまいについて真剣に調べました。お墓を遺された遺族として、「この先、誰がこの墓を守っていくのか」「自分たちの代で、どう向き合えばいいのか」を、当事者として考えざるを得なかったからです。

この記事は、墓じまいを専門家として解説するものではありません。お墓を受け継いだ遺族の立場で、墓じまいとは何か、費用はどのくらいか、補助金や永代供養はどうなっているのか、そして「するかしないか」をどう考えたかを、私の経験と調べた範囲でまとめた記録です。同じように「お墓、これからどうしよう」と迷っている方の、判断材料になればと思います。

この記事でわかること:

  • 墓じまいとは何か(改葬との違い・必要な許可)
  • 墓じまいの費用の内訳と、おおよその目安
  • 永代供養・納骨堂・樹木葬・散骨・手元供養という「移し先」の選択肢
  • 墓じまいに補助金はあるのか
  • お金がないとき、後悔しないために考えたこと
  • 伯父が遺してくれた「払わなくていい墓」を前に、私が考えたこと

墓じまいとは──「改葬許可証」がいる手続き

墓じまいとは、ひとことで言うと、今あるお墓を撤去して更地に戻し、墓地の使用権を管理者に返したうえで、納められていた遺骨を別の方法へ移すことです。

ここで大事なのは、墓じまいは「墓石を壊して終わり」ではない、ということです。お墓のなかには遺骨が納められています。その遺骨を別の場所・別の方法へ移すこと——これを改葬と呼びます。墓じまいは、この改葬とセットで進むのが一般的です。

そして、遺骨を移すには、原則として市区町村が発行する「改葬許可証」が必要になります。勝手に遺骨を取り出して別の場所へ移す、ということは法律上できません。おおまかな流れは次のようになります(自治体によって細部は異なります)。

  1. 新しい受け入れ先(永代供養先・納骨堂など)を決め、「受入証明書」などを発行してもらう
  2. 今のお墓の管理者(お寺・霊園)から、「埋蔵証明書」などを受け取る
  3. 今のお墓がある市区町村の役所に申請し、「改葬許可証」を交付してもらう
  4. 改葬許可証をもとに、遺骨を取り出して新しい先へ納める
  5. 元のお墓を撤去・更地にして、使用権を返還する

※この順序は一般的な例です。受け入れ先が決まる前に進められる手続きがあるなど、実際の手順や必要書類の名称は、自治体・霊園によって前後・変動します。最初に役所と管理者の両方へ確認するのが確実です。

私が調べたかぎりでは、ここで一番つまずきやすいのが「書類のやり取りが、複数の場所をまたぐ」という点です。受け入れ先・今のお墓の管理者・役所の、三者の間を行き来する必要がある。遠方にお墓がある人ほど、ここに手間と時間がかかります。私自身、伯父の手続きで何度も遠方へ通った経験があるので、この大変さは想像がつきました。


墓じまいの費用は何にいくらかかるのか

墓じまいを考えるとき、いちばん気になるのは「結局、いくらかかるのか」だと思います。私も真っ先にここを調べました。

費用は、大きく分けて次の3つの要素から成り立ちます。金額は条件によって大きく変わるので、あくまで「一般的にこのくらいと言われている」という目安として読んでください。

1. お墓の撤去・解体費用(墓石の撤去・整地)
墓石を撤去して、墓地を更地に戻す工事の費用です。一般的には1㎡あたりの目安で語られることが多く、お墓の広さや、重機が入れるかどうか、立地(山の上・階段が多いなど)によって変動します。区画が広い・作業がしにくい立地ほど高くなる傾向があります。

2. 離檀料(お寺の檀家をやめる場合)
お寺の墓地(寺院墓地)にお墓がある場合、檀家をやめることに対して離檀料を包むのが一般的とされています。これは「決まった料金」ではなく、これまでお世話になったお寺への、いわばお布施・お礼の性質を持つものです。金額に明確な相場はなく、お寺との関係性によって幅があります。ここでお寺と気まずくなった、という話も少なくないようなので、早めに、丁寧に相談を始めるのが良いと、私は調べていて感じました。公営霊園や民営霊園の場合は、檀家制度がないため離檀料は基本的に発生しません。

3. 新しい供養先(移し先)の費用
遺骨を移す先によって、ここが一番大きく変わります。永代供養墓・納骨堂・樹木葬・散骨・手元供養——どれを選ぶかで、費用は数万円から数十万円以上まで、かなり差が出ます(次の見出しで整理します)。

これらを合計すると、墓じまいの総額は条件次第で大きく開きます。「思っていたより高い」と感じる人も、「想像より抑えられた」という人もいます。だからこそ、自分のケースで、それぞれいくらかかるのかを、早めに見積もっておくことが大事だと思いました。


墓じまいとセットの「永代供養」と、遺骨の移し先の選択肢

墓じまいで遺骨を移す先は、ひとつではありません。私が調べて「こういう選択肢があるのか」と整理できたものを挙げます。それぞれに、費用も、その後の手間も、向き不向きがあります。

永代供養墓
お寺や霊園が、遺族に代わって遺骨を管理・供養してくれる形です。「永代供養」と聞くと、お墓そのものを指すように思われがちですが、正確には「遺族が継いでいかなくても、管理者が供養を続けてくれる仕組み」を指します。継ぐ人がいない、子や孫に負担をかけたくない、という人に選ばれることが多い形です。最終的に他の方の遺骨と一緒に合祀(ごうし)されることが多く、いったん合祀されると、その後は個別に遺骨を取り出すことができないのが一般的です。あとで「やはり手元に戻したい」と思っても戻せないため、その点をどう受け止めるかは、事前に必ず考えておきたいところです。

納骨堂
屋内の施設に遺骨を納める形です。天候に左右されず、お参りがしやすいのが特徴で、都市部で選ばれることが増えています。

樹木葬
墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする形です。自然に還る、というイメージから選ぶ人が増えていると言われます。

散骨
遺骨を粉末状にして、海や許可された場所へ撒く形です。お墓という「場所」を持たない供養のしかたで、「自然に還してあげたい」「管理の負担を残したくない」という考えの人に選ばれます。一方で、お参りする決まった場所が無くなることを、後から寂しく感じる遺族もいます。やり方やルールは事業者・地域によって異なるため、専門の業者に相談して進めるのが一般的です。

海洋散骨を相談してみる

お墓の管理を残したくない・費用を抑えたい方へ(委託海洋散骨)

手元供養
遺骨の一部を、小さな骨壺やミニサイズのお墓、ペンダントなどに納めて、手元に置いて供養する形です。「大きなお墓は持てない・持たないけれど、まったく手放してしまうのは寂しい」という気持ちと、ちょうど折り合いがつく方法だと、私は感じました。散骨や永代供養と組み合わせて、「一部だけ手元に残す」という選び方もできます。

手元供養の小さなお墓を見てみる

大きなお墓は持てないけれど手放すのは寂しい、という方へ(家墓)

どれが正しい、というものではありません。私自身、これらを並べて何度も考えました。「故人が望んだであろう形」と「遺された側が無理なく続けられる形」、その両方を見ながら選ぶしかない——というのが、調べて出した、私なりの結論でした。


目次

墓じまいに補助金はあるのか

「墓じまい
補助金」という言葉を、私も検索しました。結論から言うと、補助金が出るかどうかは、自治体によって分かれます

公営霊園を管理している一部の自治体では、墓地の返還や改葬にあたって、なんらかの補助・助成の制度を設けている場合があります。一方で、そうした制度がまったく無い自治体も多くあります。「墓じまいなら、どこでも補助金がもらえる」というものではない、というのが、調べてみての実感です。

なので、ここは断定を避けたいと思います。まずは、お墓のある市区町村の役所や、霊園の管理者に「墓じまい・改葬に関する補助や助成はありますか」と直接たずねてみるのが、いちばん確実です。制度の有無も、対象になる条件も、申請の方法も、自治体ごとにまったく異なります。「あるかもしれない」という前提で、最初に問い合わせておく価値はあると思います。


墓じまいの「お金がない」と「後悔」について、私が考えたこと

墓じまいを調べていると、「墓じまい
お金がない
」という、切実な検索の言葉に行き当たります。撤去費用、離檀料、新しい供養先の費用——まとまった出費になりうるので、当然の不安だと思います。

私は専門家ではないので、確実な解決策を示すことはできません。ただ、当事者として調べ、考えたなかで、「これは知っておきたかった」と思ったことを書きます。

ひとつは、移し先を変えるだけで、総額は大きく変わるということです。立派な永代供養墓を新たに建てれば費用はかさみますが、合祀型の永代供養や、散骨、手元供養を選べば、新しい供養先の費用はぐっと抑えられることがあります。「墓じまい=必ず高い」と決めつけず、自分が無理なく続けられる形から逆算する。これは、お金の面でも、心の面でも、大事な考え方だと感じました。

もうひとつは、「後悔」のかたちは人によって違う、ということです。「墓じまい
後悔」と検索すると、いろいろな声が出てきます。「親戚に相談せず進めて、後でもめた」「合祀したら、もう遺骨を取り出せなくなった」「お参りする場所が無くなって、想像以上に寂しかった」——。お金をかけなかったことを悔やむ人もいれば、急いで決めたことを悔やむ人もいます。

私が思うのは、後悔を完全になくすことはできなくても、減らすことはできる、ということです。そのために大事だと感じたのは、次のことでした。

  • 一人で、急いで決めない:関わる親族がいるなら、できる範囲で気持ちを共有しておく
  • 「取り返しのつくこと/つかないこと」を分けて考える:合祀は、後から個別の遺骨を取り出せなくなることが多い。手元供養で一部を残す、という選択肢も知っておく
  • お寺・管理者とは、早めに、丁寧に:離檀料や撤去の段取りで気まずくなりやすいので、ここは時間をかける

悲しみが追いつくのを待たずに、決めることばかりが先に来ました。お墓のことも、本来ならゆっくり考えたいことを、現実の事情のなかで決めていかなければならない。その難しさは、痛いほど分かります。だからこそ、期限や費用に追われて即決する前に、一度、選択肢を並べてみてほしい——これは、いろいろな手続きを一人で抱えた者としての、正直な気持ちです。


伯父が遺してくれた「払わなくていい墓」を前に、私が考えたこと

最後に、私自身の話を書かせてください。

冒頭に書いたとおり、伯父はお墓の費用を、ずっと先の分まで——およそ100年分と聞いています——生前に精算してくれていました。遺された私たちが、墓の維持費に悩まなくていいように。私が「墓じまい」を差し迫って考えずに済んでいるのは、伯父のこの準備のおかげです。

片づけのなかで、私はこうした準備にいくつも気づきました。私物は最低限まで整理され、書類は一式にまとめられ、葬儀のことまで考えられていた。そして、お墓のことまで。気づくたびに、私は救われると同時に、胸が締めつけられました。なぜ、ここまでしてくれていたのか。
その理由を、私は本当のところ分かりません。理由を推し量ることも、私にはできません。

※生前にどう準備していたかと、亡くなった経緯を結びつけて語ることは、私にはできません。理由を推し量ることもしません。お墓のことまで、伯父は先に済ませてくれていた。助かった、という気持ちと、そこまでしてくれていたのか、という気持ちが、同時に来ました。ここでは、その事実だけを、当事者の記録として残します。

ただ、お墓を受け継ぐ立場になって、私は初めて分かったことがあります。お墓は、遺された人が「これから」と向き合う場所でもある、ということです。維持費を払うのか、誰が守るのか、いつか墓じまいをするのか。それは、故人を思う気持ちと、現実の負担とのあいだで、遺族が長く付き合っていく問いです。

伯父は、その問いの「お金の部分」を、先回りして引き受けてくれました。だから私は、せめて気持ちの部分で、ちゃんと向き合いたいと思っています。お墓を守るにしても、いつか形を変えるにしても、急がず、自分が納得できるやり方で。それが、伯父の甥として、私にできる供養のかたちだと思っています。

正解かどうかは分かりません。ただ、もしあなたが今、お墓のことで迷っているなら——費用のことも、移し先のことも、するかしないかも——どうか、一人で抱え込まずに、急がずに考えてほしいと思います。同じ立場の誰かが、後悔の少ない選択をできますように。


まとめ

  • 墓じまいとは、今のお墓を撤去・更地にして使用権を返し、遺骨を別の方法へ移すこと。遺骨を移すには原則「改葬許可証」が必要
  • 費用は
    ①墓石の撤去(1㎡あたりの目安)+②離檀料(寺院墓地の場合)+③新しい供養先で構成され、条件によって大きく変わる
  • 移し先は永代供養・納骨堂・樹木葬・散骨・手元供養など。費用も手間も向き不向きも異なる
  • 補助金は自治体によって有無が分かれる。まずはお墓のある市区町村・霊園に直接問い合わせを
  • 「お金がない」ときは移し先を見直すと総額が変わる。「後悔」を減らすには一人で急いで決めない・取り返しのつかないことを分けて考える
  • 墓じまいは「やるか・やらないか」も含めて、遺族が長く向き合う問い。期限や費用に追われて即決せず、一度選択肢を並べてみてほしい

お墓のことは、正解が一つに決まるものではありません。私は伯父のおかげで、お金の心配なくこの問いと向き合えています。でも、すべての人がそうではないことも、調べていてよく分かりました。費用を知り、選択肢を知ったうえで、あなたとあなたの家族が納得できるかたちを選べますように。


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