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孤独死で警察から連絡が来たら|検案から引き取りまでの流れ

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親族が自宅で亡くなっていると分かったとき、私たちに最初に来たのは、悲しみよりも「何を確認すればいいのか分からない」という混乱でした。発見してくれたのは家族ではなく、日ごろから関わりのあった地域の方でした。家族だけでは気づけなかったことを、今も重く受け止めています。

そこから先は、警察からの連絡、状況確認、引き取りの段取りが、断片的に届いていきました。電話口では一度に整理できません。警察署名、担当者名、折り返し番号、向かう場所だけでもメモしておくと、あとで家族内で確認しやすくなります。

この記事では、死因や発見の細部には触れません。ひとり暮らしの人が自宅で亡くなり、警察の確認を経て家族のもとへ戻るまでに、遺族側で何が起きるのか。「警察から何を聞かれるのか」「いつ会えるのか」「そのあと何を決めるのか」。私たちが分からずに困った順番で整理します。

目次

この記事でわかること

  • 孤独死で家族が亡くなったとき、発見から遺体の引き取りまでに何が起きるか
  • 警察の検案・事情聴取は何のために行われるか
  • 遺体を引き取ったあとに続く、葬儀と手続きの流れ
  • 発見が遅れた場合の、部屋とのむき合い方

警察から連絡が来た直後に確認すること

警察から家族や親族の死亡連絡が来た直後は、内容を理解するだけで精一杯になります。電話口で全部を判断しようとせず、まずは「どこへ、誰が、何を持って、いつまでに行くのか」を分けて確認してください。

確認することメモする内容
担当の警察署警察署名、部署、担当者名、折り返し番号
向かう場所警察署なのか、別の安置場所なのか
必要な持ち物本人確認書類、印鑑、関係が分かる書類など。実際に必要な物は担当者へ確認
葬儀社の手配引き取りに搬送車が必要か、いつまでに決める必要があるか
家や部屋の扱いすぐ入れるのか、鍵や貴重品は誰が管理しているのか
家族側の窓口誰が代表して警察と連絡を取るか

私たちのときも、連絡は一度に整理された形では届きませんでした。警察から聞いたこと、家族から伝わったこと、自分で確認したことがばらばらに入ってきます。メモはきれいに書かなくてかまいません。まず時刻、相手、言われたことを残すだけで、あとから確認しやすくなります。

孤独死後の全体像は、孤独死後にやることにも整理しています。この記事では、警察から連絡が来てから引き取りまでの流れに絞ります。

発見されると、まず警察が来る

ひとり暮らしの人が自宅で亡くなっていた場合、発見した人が110番または119番へ連絡し、警察の確認に進むことがあります。病院で医師に看取られた死と違い、自宅でひとりで亡くなった場合は、死因や事件性の有無を確認する手順が入るためです。刑事訴訟法には検視に関する規定があります。地域によっては、監察医や検察官が関わることもあります。

このとき、家族であっても家にすぐ入れないことがあります。警察の確認が終わるまで、家や鍵、貴重品の扱いは担当者の指示に従ってください。冷たく聞こえるかもしれませんが、故人の身元と死因を確認し、次の手続きへ進むための時間です。

私たちのケースでも、発見した方から警察へ、警察から家族へと連絡が届きました。発見者が家族とは限らない、というのは孤独死の現実のひとつだと思います。最後に姿を見たのが家族でなかったことを、私はしばらく引きずりました。それでも、見つけてくれた方々がいたから帰ってこられた。いまはそう受け止めています。

遺体はどこへ行くのか|警察署と「検案」

警察の確認が終わると、遺体は警察署(または警察が委託した安置施設)へ運ばれます。そこで医師が死因を確認します。これを「検案」といいます。

病院で亡くなった場合に出る「死亡診断書」の代わりに、検案を経た死では「死体検案書」という書類が出ます。死亡届など、その後の手続きで使う書類です。必要に応じてコピーを取り、手続きごとに原本が必要かどうかは提出先で確認してください。詳しくは家族が亡くなったあとの手続きリストにまとめています。

検案にかかる時間は、当日から数日までケースによって幅があります。私たちの場合は、連絡を受けたあと警察署で故人と対面し、搬送車で葬儀社へ移りました。そこから通夜と葬儀に続いていきました。

ひとつだけ、書きにくいことを書いておきます。発見までの時間が長かった場合、お顔を見てのお別れが難しいことがあります。それが分かったときの気持ちを思うと、軽々しくは書けません。ただ、葬儀社の方は同じ状況のご遺族を何度も見てきています。「会えるかどうか」「どんなお別れの形ができるか」は、ひとりで抱えずに葬儀社へ相談してください。

家族への連絡と「事情聴取」

警察は、故人の身元と死因を確認するために、家族から話を聞きます。最後に会ったのはいつか、持病はあったか、最近変わった様子はなかったか。答えられないことは、その場で無理に埋めなくて大丈夫です。

そのあいだ、連絡の窓口になった家族の電話は塞がり、周りは全体像が分からないまま待つことになりました。孤独死の連絡は、「断片が、人づてに、順番に」届きます。全部を知っている人がまだ誰もいない時間帯がある。あれは本当に苦しい時間でした。

これから事情聴取を受ける方へ。質問は淡々としていて、ときに突き放されたように感じるかもしれません。それでも、故人を粗末に扱っているわけではありません。死因をきちんと確定させることは、故人のためにも、残された家族がこのあとの手続きを進めるためにも、必要な手順です。分からないことは「分かりません」と答えて大丈夫です。

引き取りからお葬式、そのあとの手続きへ

検案が終わると、警察から「お引き渡しできます」という連絡が来ます。引き取りには葬儀社の搬送車(霊柩車)が必要になるので、このタイミングまでに葬儀社を決めておくことになります。急かされているようで嫌な気持ちになるかもしれませんが、警察署に安置していられる期間には限りがあるのが実情です。

私たちのときは、引き取り→搬送車→葬儀社→通夜→葬儀、と進みました。悲しみはそのままに、決めることだけが次々に押し寄せてきます。葬儀のあとには死亡届や年金、保険の手続きが続きます。期限のあるものだけ先に押さえれば、あとは自分のペースで大丈夫です。全体の流れは手続きリストに、費用を誰が払うかは遺品整理の費用は誰が払う?に分けて書きました。検案料や搬送料など、警察まわりでかかるお金の内訳は孤独死の警察費用はいくら?にまとめています。

発見が遅れた場合の、部屋のこと

孤独死では、発見までの時間によって部屋の状態がそれぞれ違います。時間が経ってしまった部屋は、家族が自力で片づけるのは体力的にも心理的にも本当に重い作業で、原状回復を専門にする「特殊清掃」という業者があります。私が調べたことは特殊清掃の記事にまとめています。

部屋の片づけや遺品の整理は、お葬式と違って「いつまでに」が決まっていません。賃貸の明け渡し期限がある場合を除けば、急がなくていい作業です。それでも進めると決めたときは、1社の言い値で決めずに比べてください。複数の業者を比べる体力が残っていないときは、全国の加盟店から対応できる業者を紹介してくれる窓口に、最初の相談を1本入れるやり方もあります。

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引き取りを迷っている方へ

疎遠だった家族の死を警察から知らされて、引き取るかどうか迷っている方もいると思います。引き取りや火葬の扱いは、自治体や状況によって変わります。ここで断定せず、担当の警察署、自治体、司法書士や弁護士へ確認してください。相続放棄を考えている場合は、遺品やお金に触れる前に専門家へ相談したほうが安全です。家庭裁判所の相続の放棄の申述も確認先になります。引き取りを迷う場合に何を確認するか、費用や葬儀の注意点は孤独死の葬儀はどうなる?にも分けています。迷っている自分を責めないでほしい、とだけ書いておきます。関係には、それぞれの歴史があります。

分からないまま待つ時間が、いちばん苦しかった

流れを一通り書きましたが、振り返っていちばん苦しかったのは、手続きそのものより「何が起きているのか分からないまま待つ時間」でした。電話は繋がらない。情報は断片で届く。考えてもわからないことだらけで、そのわからなさのひとつひとつが、故人の死と向き合い直すことを強いてきます。

だからこの記事は、あのときの私が読みたかった順番で書きました。いま同じ電話を待っている方の、わからなさが少しでも減るなら、遺族のひとりとして、書く意味があると思っています。

よくある質問

Q. 警察から死亡の連絡が来たら、最初に何を聞けばいいですか?

担当の警察署、担当者名、折り返し番号、向かう場所、必要な持ち物、葬儀社の手配が必要かを確認してください。電話口で全部を決める必要はありません。分からないことは、あとで折り返して確認して大丈夫です。

Q. 家や部屋へすぐ行ってもいいですか?

状況によります。警察の確認が終わるまで、家や部屋に入れないことがあります。鍵、貴重品、立ち入りの可否は、担当の警察署や管理会社へ確認してください。

Q. 孤独死した家族の遺体は、すぐに引き取れますか?

警察の検案が終わるまでは引き取れません。期間は当日から数日までケースによります。引き取りには葬儀社の搬送車が必要になるため、連絡を待つあいだに葬儀社を探しておくと、その後が少し楽になります。

Q. 警察から事情聴取をされるのはなぜですか?

自宅でひとりで亡くなった場合、死因や事件性の有無を確認するため、警察が家族から話を聞くことがあります。内容は最後に会った時期や持病の有無など、事実の確認が中心です。分からないことは「分かりません」と答えて大丈夫です。

Q. 発見が遅れた場合、部屋はどうすればいいですか?

時間が経った部屋の原状回復は、特殊清掃という専門業者の領域です。家族が自力でやるには心身の負担が重すぎる作業なので、無理をしないでください。賃貸の明け渡しなどの期限がなければ、急ぐ必要はありません。進めるときは複数の業者から見積もりを取って比べることをおすすめします。

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まとめ|流れを知っておくだけで、少し違う

  • 発見→警察の確認→警察署での検案→引き取り→葬儀、が大きな流れ
  • 書類は死亡診断書でなく「死体検案書」。効力は同じで、コピーを多めに
  • 事情聴取は、死因や状況を確認するための手順
  • 引き取りまでに葬儀社を探しておくと、その後が少し楽
  • 部屋の片づけは期限がなければ急がない。進めるなら複数見積もりで

孤独死後の全体像は孤独死後にやることにまとめています。警察、葬儀、相続、部屋、家のことを分けて確認したい方は、そちらもあわせて読んでください。

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